1997-11-13 ArtNo.12785
◆<馬>来年6月以前に景気が復調しなければパニックも
【パース】来年6月以前に景気が回復しなければ、マレーシア経済は極めて深刻な情況に立ち至り、長期にわたる停滞を余儀なくされる恐れがある。
アンタ・ホールディングズBhdのトゥンク・イムラン重役(CEO/国王の子息)は11日当地で催されたオーストラリア・マレーシア・ビジネス理事会の席上、以上の見通しを語った。それによるとマハティール首相は国内経済の開放/自由化努力を続けているが、業界の関心事は倒産で、将棋倒しが生じる恐れがある。先月発表された予算案は業界の自信回復に重点が置かれており、銀行に性急な債務の取り立てを自制させた。現状のままどこまで耐え得るかが試金石で、公共/民間部門の主要なインフラ・プロジェクトが通貨危機でストップしたが、こうした情況が7カ月以上続けば、問題の深刻化は回避できなくなる。
甚大な打撃を被ったにも関わらず、マレーシア経済は弾性を維持しており、四半期経済統計は依然として良好な状況を保っている。しかし来年6月以降までこうした状況が持続するなら、問題は長期化し、経済界の主要プレーヤーの顔ぶれが一新するような事態が生じる恐れも有ると言う。(BT:11/12)
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