1997-11-12 ArtNo.12768
◆<星>米国イングラム、電子部品流通のER権益買収
【シンガポール】米国拠点の世界最大規模のコンピュータ関連製品卸流通会社のイングラム・マイクロ(IM)は、シンガポール証取(SES)メインボード上場の電子部品流通会社エレクトロニク・リソーシズ(ER)のトン・コックチャン会長とロウ・ショウケン氏からERの21%の権益(各2480万株)を合計1億1600万Sドルで買い取る。
IMはさらに8.4%の株式を1999年4月までに購入するオプションを2氏から認められている。オプションを行使すれば、IMはERの他の株主に対して公開買付を提案せねばならなくなるが、IMアジア・パシフィックのグレゴリー・スピアケル社長は、「30%以下で満足で、域内市場進出の目標達成のためにそれ以上投資する必要はない」と語った。
証券アナリストらは、今回のタイアップは双方にとって利益が大きいと見ている。IMシンガポールPte Ltdの域内売上1億米ドルがERの帳簿に計上され、ERにとっては15%の売上増になる。さらに、ERはIMが全世界に展開する1100社のサプライア網にアクセスできるようになる。この他、IMは、ERがこれまで取り扱ったことのない製品の流通権も認めるとしている。IMはER重役会に代表を送り込むものと見られる。
1985年に創設されたERは現在、10カ国に46オフィスを展開、域内最大規模の電子部品流通会社に成長している。一方、19カ国にオフィスを置くIMの今年度の売上は160億米ドルを超えるものと見込まれている。(ST,BT,LZ:11/11)
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