1997-11-12 ArtNo.12766
◆<星>ST社、HDD子会社マイクロ・ポリスを閉鎖
【シンガポール】政府系シンガポール・テクノロジーズPte Ltd(STPL)は10日、買収から2年もたたない完全出資のディスク・ドライブ(HDD)子会社、マイクロポリス・コープを直ちに閉鎖すると発表した。
STPLによると、閉鎖はマイクロポリスの財務および市場の状態を検討した上で決定された。STPLは赤字経営のマイクロポリスを昨年4月に買収して以来、8000万Sドルを注入、サーバー用9ギガバイトのハイエンドHDDを手がけるなど、黒字転換に努めてきた。しかし今年1~9月の売上は1億4000万米ドルと、月間4500万米ドルの目標額にはほど遠く、「諸経費の支払いにも事欠く」状態にあった。
STPLのグループ財務コントローラー、C.Y.ガン氏は、HDD事業に昨年参入した当時はハイエンドHDD市場には同社を含めて4社しか参入していなかったが、現在は7社が競争、設備能力の過剰と価格の急落が生じており、もはや事業を続ける意味がない、と語った。
同社スポークスマンによると、マイクロポリスを他社に売却するか、全資産を清算するかは、プライス・ウォーターハウスの臨時清算人が決定すると言う。ちなみにマイクロポリスの従業員は2400人で、うち1300人がシンガポールに勤務している。(ST,BT,LZ:11/11)
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