1997-11-06 ArtNo.12697
◆<馬>IT企業、通貨危機のMSC事業への影響に楽観
【シンガポール】シンガポール拠点の情報技術(IT)会社幹部らは、最近の通貨危機は、マレーシアのマルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)プロジェクトの前途にさしたる影響は及ぼさないと見ている。
マイクロソフト及びコンピューター・アソーシエーツは通貨危機が原因でMSCプロジェクトが遅延する可能性はないとしているが、MSCプロジェクトに参画する方針を既に決めている他の多国籍企業の見方は多少異なるようだ。
ヒューレット・パッカード(HP)シンガポール事務所のチア・キアンフアト重役(MD)は、一部の地元企業は通貨危機に伴う資金繰りの困難等から計画に見直しを加えたり、実行を暫時見合わせる可能性が有ると予想した。しかしHP社を含む多国籍企業のプロジェクトは影響を受けないという。
またサン・マイクロシステムズのライオネル・リム重役(MD)は、優先度の低い一部のプロジェクトが遅延すると予想する一方、MSCに設けるジャワ・コンピテンシー・センターへの投資を縮小する考えはないと語った。また依然として多くの企業がMSCへの投資機会を探っていると言う。
しかし匿名を希望する某幹部は一部の外国企業も通貨危機の影響でマレーシア及びMSCへの投資を見合わせる可能性が有ると指摘した。(BT:11/5)
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