1997-11-06 ArtNo.12690
◆<星>新労働者税で海外人材誘致/未熟練労働依存軽減目指す
【シンガポール】シンガポール政府は優秀な海外人材の誘致と未熟練外人労働力への依存軽減を目指す新外国人労働者税率を来年4月1日から導入する。
労働省が4日発表したところによると、熟練外国人労働者の税額は建設、造船、製造業、サービス業を含む全業種について現行の200Sドルから100Sドルに引き下げられる。これにより熟練外国人労働者の雇用を維持・促進すると同時に、非熟練外国人労働者に対する需要を抑制する。
他方、非熟練建設労働者の税額は、同業界の生産性向上と非熟練労働力への依存抑制を促すため、現行の440Sドルから470Sドルに引き上げられる。また、外国人家内メードの税額は、保育所や老人ケアセンターなどの利用を促すため、現行の330Sドルから345Sドルに引き上げられる。
労働省によると、外国人労働者は昨年初めの35万人から現在の45万人に急増しており、増加分の大部分が非熟練建設労働者と外国人家内メードが占められている。非熟練労働力への依存は建設業界の生産性向上の足を引っ張るだけでなく、非伝統国出身の労働者が多数、国内に居住することにより社会問題も深刻化しかねない。このため政府は非熟練建設労働者の税額を状況に応じて適宜改定、外国人家内メードの税額も毎年1回見直すと言う。(ST,BT,LZ:11/5)
|