1997-11-06 ArtNo.12689
◆<星>政府、金融制度に抜本的見直し:副首相
【シンガポール】リー・シエンロン副首相は4日催されたセスダック創設10周年晩餐会の席上、国内金融サービス部門の抜本的見直しを行う政府の方針を明らかにした。
金融部門検討委員会の座長を務める同相は、漸進的な改革では手ぬるいとし、ファンダメンタルから再検討を加え、新たな方向を定める考えを語った。他国では「ビッグバン」が検討されているが、シンガポールは一連の「雷鳴」方式が採用され、来年初めから順次新措置が発表されると言う。
同相によると、シンガポールは従来の堅実な金融マネージメントを維持しつつ、規制重視から監督重視に移行、個々の金融機関の保護よりも、金融システム全体の保護を重視していく。
このため一般投資家も、今後は自分自身の判断で投資先を見極め、その結果に自ら責任を負わねばならない。例えばシンガポール証取(SES)に上場され、中央積立金(CPF)投資認可銘柄であると言う理由だけで、SESや政府がこれらの銘柄への投資を保証したなどと考えるべきではなく、投資家自身がそのリスクを負うのがルールとされる。投資家に対する保護は厳格な規制よりも、情報公開と市場秩序を通じて実行されると言う。(ST,BT,LZ:11/5)
|
|