1997-11-05 ArtNo.12676
◆<星>トランステック、マイクロソフトとUS$1億製造契約
【シンガポール】日系電子契約製造会社トランステク・エレクトロニクスは3日、マイクロソフト及び台湾のAccton Technology Corpと、それぞれ1億米ドル規模の製造契約を結んだと発表した。
シンガポール証取(SES)メインボード上場が原則的に認められたトランステックがこの日記者会見したところによると、Accton社との契約期限は1年で、2億米ドルまで契約額を拡大するオプションも付いている。来年初めまでにAccton社と合弁会社を設立し、LAN(ローカルエリアネットワーク)カードやモデムカードなどコンピュータ関連製品を製造、Acctonに納入する。
マイクロソフト社との契約内容は明らかにされていないが、トランステクのT.Y.クエ取締役によると、マイクロソフトが新製品として市場に投入するパソコン周辺装置の製造を引き受ける。ビル・ゲイツ・マイクロソフト会長が近く、同新製品を発表するという。トランステクは2年間にわたってマイクロソフトと契約交渉を行ってきた。同契約は1984年の操業開始以来、初の米国企業との取引になる。
トランステクは近く予定する公募により調達した収入は新製品の開発や合弁事業に投入する。トランステクは新資金の投入を必要とする「革命的製品」をいくつか発表している。カキモト・イサオ会長によると、ディスク・ドライブ(HDD)とCD-ROMドライブ用の「ステッパー・モーター」もその一つで、通常モーターに比べかなり小型な同製品は売上に大きく貢献するものと期待されている。
トランステクはシンガポールのハイエンド工場の他、マレーシアに4工場をもつ。松下、JVC、ソニー、NECなどの日本企業との取引が売上の80%を占める。同社は顧客ベースを欧米企業にまで拡大、来年末までに同比率を50%まで引き下げたいとしている。(ST,BT,LZ:11/4)
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