1997-11-05 ArtNo.12674
◆<星>米国の材料メーカー3M、投資規模をS$4.9億に拡大
【シンガポール】米国拠点の材料メーカー、3Mは4億9100万Sドルを投じてシンガポールの業務を拡張する。
3Mは3日、目下ウッドランズに建設中のマイクロフレックス工場への投資額を当初予定の1億Sドルから4億1600万Sドルに拡大すると発表した。同工場はフル操業態勢に入る2005年には、3Mのマイクロフレックス世界生産の半ばを引き受けることになる。残る半分は米国と日本で製造される。同社はさらに7500万Sドルを流通センター(研究施設、オフィスを含む)の建設や顧客支援技術センターのR&D活動強化に投じる。
ウッドランズ工場は来年末までに第1期工事が完成し、操業を開始する。マイクロフレックスは柔軟な合成樹脂フィルムでできたプリント基板で、インクジェット・プリンタやカメラなどに使用され、用途は急速に広がりつつある。
同工場の当初の計画規模は、面積17万5000平方フィート、従業員200人で、ヒューレット・パッカード製プリンタに使用されるマイクロフレックスが専ら製造されるはずだった。しかし、マイクロフレックス技術の新たな商用アプリケーション(チップ・パッケージング等)が開発され、シンガポールの半導体大手4社が顧客に加わったことから、同工場面積は55万平方フィートに、従業員も2000人に拡大されることになった。新顧客4社の名称は明らかにされていない。
一方、3Mはシンガポールもしくは韓国に1億米ドル規模の化学工場を建設する可能性を検討中だ。同工場は電子業界向けの洗浄化学品フッ化水素エーテルを製造するが、シンガポールの石化コンプレックスは原料の塩化水素酸を生産していない。このため3Mは、経済開発局(EDB)にこの種のメーカーを誘致するよう働きかけているという。(ST,BT,LZ:11/4)
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