SEAnews 1997-11-01 ArtNo.12637

【クアラルンプル】モクザニ・マハティール会長に率いられるトンカ・ホールディングズBhd(THB)の子会社で、クアラルンプル証取(KLSE)一部上場を目指す精密機器製造流通会社ＴＨＢインダストリーズBhdはフィリピンと中国市場の開拓に本腰を入れる構えだ。
ジグ、備品、精密ツール、ダイ、モールド等の製造・流通を手がけるＴＨＢインダストリーズが上場目論見書の中で明らかにしたところによれば、同社はフィリピンに製造工場を設ける事業化調査を進めている。精密機器の輸出はハイマージンが期待できることから、同社はフィリピン、中国及びその他の国における足場の構築を図る。ペナン拠点のＴＨＢインダストリーズは現在その製品を米国、日本、タイ、シンガポールに輸出している。
ＴＨＢインダストリーズは傘下に、ポリツール・オートメーションSdn Bhd、ポリツール・インダストリーズSdn Bhd、パラダイム・プレシジョンSdn Bhd、ベンド・ウェルド・エンジニアリングSdn Bhd、メガツール・プレシジョンSdn Bhd、ポリツール・エンジニアリングSdn Bhdの6社を擁し、内最初の5社はペナンに、6番目はスラゴール州プタリンジャヤ市バンダル・サンウェーに、工場を有する。
グループはその製品を半導体関連の多国籍企業や消費用電子製品の下請け製造会社に納入、自動車、玩具、医療機器領域への進出も目指している。また子会社ポリツール・エンジニアリングは半島の中央部、北部地区の開拓を目指し、製造拠点を移動中だ。
ＴＨＢインダストリーズは額面1Ｍドルの1226万株を2.80Ｍドルで公開、3065万Ｍドルを調達する。内420万株が公募される。上場に伴い授権資本は1億Ｍドル、払込資本は6554万Ｍドルに拡大される。同社は1998年6月期年度に1216万Ｍドルの純益を見込んでいる。(NST:10/31)