1997-10-28 ArtNo.12588
◆<星>新店舗のオープンでスーパーの価格戦争熾烈化
【シンガポール】新たに少なくとも20店のスーパー・マーケットのオープンが予定される中で、新規店舗と100店余の既存スーパー・マーケットとの間の価格戦争が白熱化する様相を呈している。
フランスのハイパーマーケット、Carrefourは先週木曜サンテク・シティーに最初の店舗をオープン、シンガポールの15億Sドル・スーパー市場に第1歩を印した。大量仕入れを武器とする同社は、例えば30ロールのトイレット・ペーパーを5.50Sドルで販売している。また2週間ほど前にグレート・ワールド・シティーに新店舗をオープンしたオランダの大手スーパー、Topsはリンゴ1個僅か9セント、ゴールド・ランド・オレンジは5個89セントで販売している。
これに対して地元スーパー・マーケット業界をリードするNTUCフェアプライスのチャンドラ・ダス会長は「必要なら主要家庭必需品は仕入れコストで販売する用意がある」と、挑戦を受けて立つ構えだ。同社は米、砂糖等の111品目の必需品を最低価格でオファーする戦略を採用している。
Carrefourは果たしてNTUCフェアプライスよりも低コストで商品を仕入れられるのかに関して、ダス会長は「確かに独自ブランド商品に関しては競争力を備えている」と述べるとともに、「ハイパーマーケットはバルク販売が特徴で、スーパーとは異なる市場をターゲットにしている」、「NTUCフェアプライスは各家庭の門口に店舗を展開する戦略を採用しており、公共住宅のエレバーターを降りて先ず目にするのはCarrefourではなく、NTUCフェアプライスのはず」と指摘した。
ダス会長は「一般家庭にどれほどトイレット・ペーパーを保管するスペースが有ると言うのか」と反問、また「Topsがいつまでリンゴを9セントで販売できるかが、見もの」と補足した。(BT:10/27)
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