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1997-10-28 ArtNo.12584
◆<星>サン、シンガポール・ワンに乗じシェア拡大
【シンガポール】Java言語の急速な普及でシンガポールにおけるビジネスを1996年6月期に110%、1997年6月期にも70%拡大したサン・マイクロシステムズは、政府が進めるマルチメディア広帯域ネットワーク“シンガポール・ワン”に乗じて、一層の市場シェア拡大を目指している。
サンのライオネル・リム重役(南アジア担当MD)によると、同社がシンガポールにアジア・サウス本部を設け、当時32歳のリム氏がそのMDに就任した1988年当時、同社の域内売上は20万米ドルに過ぎなかったが、1997年6月期の年商は2億米ドルをマークした。1990年代初期にネットワーキング・コンピューティングの急成長を見たマレーシアが一時シンガポールに替わって同社にとって南アジア最大の市場になったが、シンガポールは2年前に再び域内最大市場の地位を回復した。
サン及びJavaの一層の成長は大量のデータの転送を可能にする広帯域ネットワークにかかっており、シンガポール・ワンは理想的な環境を提供してくれる。今やシンガポール・ワン関連のアプリケーションの50~60%がJavaをベースに開発されている。
マレーシアではマルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)がその全貌を現しつつあるが、マレーシアがシンガポールに替わり域内の情報技術(IT)市場をリードするようになるにはなお数年を要する見通しだ。
シンガポールはJavaが提供する潜在市場を開拓する上でインドと提携することができ、インドはソフトウェアの開発を担当、シンガポールはそのテスト・ベッドを提供すればよい。現在インドは低賃金のソフトウェア工場として専ら利用され、そのブレーン・パワーは汲み取られていない。シンガポールはインドの潜在能力を発揮させる梃子を務めることができる。(ST:10/27)
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