1997-10-27 ArtNo.12580
◆<印度>MUL紛争終息まで新モデルの投入見送り:鈴木社長
【東京】スズキの鈴木修社長は24日、Maruti Udyog Ltd(MUL)の紛争が解決するまで新モデルをインド市場に投入しない方針を明らかにした。
鈴木社長がPTI通信のインタビューに応じたところによれば、もしマネージング・ディレクター(MD)の任期が満了する5年ごとにこの種の紛糾が生じるとすれば、MULの将来に悲観的にならざるを得ない。
鈴木社長は7月にムラソリ・マラン工業相と会談した際、MULの新MDにJagdish Khattar常務(ED)を非公式に推薦したが、インド政府はこれを無視した。またパリの国際仲裁廷にはファースト・トラック方式を申請したが、インド政府はこれを拒絶、通常のプロセスを選んだ。ファースト・トラック方式なら2、3ヶ月で決着するが、通常の方式では15~20ヶ月を要し、MULは経営危機に直面すると言う。
国際仲裁廷の裁定がスズキ側の意に反するものであった際の対応やMULから手を引き100%出資の現地法人を改めて設立する可能性に関して鈴木社長は、「多くの可能性は存在するが、スズキとしては、ICAの裁定だけでなく、インド政府との交渉も配慮せねばならないため、何もコメントできない」と語った。(ET,IE:10/25)
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