1997-10-25 ArtNo.12554
◆<星>第3四半期の製造業成長率9.5%
【シンガポール】シンガポールの製造業は電子産業の9.8%の成長に牽引され、今年第3四半期に9.5%の成長を記録した。
経済開発局(EDB)のフィリップ・ヨー会長は、23日に催された1996/97年度の同局年次報告書の発表会の席上、以上の数字を明かにするとともに、「コンピューターの生産は若干縮小したものの、ディスク・ドライブ、セミコンダクター、その他のコンポーネットはOK。今年の製造業成長率は、昨年を上回るはず」と語った。
今年初3四半期の製造業成長率はこれで2.5%となり、第4四半期には少なくとも6%の成長が見込めるため、今年通年の成長率は3.4%に達する見通しと言う。
EDBのホー・メンキット局長(MD)は、「米国の強い電子需要がシンガポールの製造業にとって明るい兆候」と指摘するとともに、「シーゲートにばかり目を奪われることはない。電子産業の奥行きは決してシーゲートにとどまるものではない」と語った。ホー局長は今年通年の製造業投資約定額が昨年の81億Sドルを上回る85億Sドルに達するものと予想している。ヨー会長によれば、シンガポールに本部を設ける企業のサービス支出約定額も年初9ヶ月に14億Sドルに達し、昨年通年の15億Sドルに迫っている。
来年のシンガポールの国内総生産(GDP)成長率が2%に鈍化すると予想した投資銀行SBCワーバーグのレポートに関してヨー会長は、生産性と労働力の純増だけで4%の成長が見込め、工場がスイッチを切り、労働者が出勤しないような情況が生じない限りGDP成長が2%に鈍化することはないと指摘した。(ST,BT,LZ:10/24)
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