1997-10-20 ArtNo.12477
◆<星>シーゲート、US$2.4億四半期損失計上
【シンガポール】シンガポールを主要製造拠点とする米系ディスク・ドライブ・メーカー、シーゲート・テクノロジーは、域内通貨危機に伴う為替差損6300万米ドルや主にQuintaコーポレーションの買収に伴う2億1600万米ドルの支出等に対する引き当てで、10月3日締め第1四半期に2億4000万米ドルのグループ純損失を計上した。
シーゲートはまた世界的な事業の見直し進めており、同見直しの進捗に伴い別に5000万~1億米ドルの引き当てが必要になる可能性も有るとしている。
第1四半期の売上は前年同期の20億6000万米ドルから19億米ドルに8%下降しており、上記引き当てがなければ、1960万米ドルの利益を計上したはずだが、それでも前年同期の1億2900万米ドルの純益にはほど遠い。
シーゲートは売上減少の理由として競争加熱に伴う値下げ圧力と、ハイエンド製品に対する需要の不振を挙げている。同期のハイエンド・ドライブの出荷はユニット・ベースで13%減の160万ユニット、価格ベースで18%減の8億9100万米ドルにとどまった。また粗マージンは23.1%から15.6%に下降した。
同社はほとんど全てのハイエンド・ドイライブをシンガポールで生産している。しかしながら中国やマレーシアで生産されたデスクトップ・ドイライブは18%増の590万ユニットに達し、全体ではHDDの出荷数は10%増の780万ユニットを記録した。
世界最大のHDDメーカーのシーゲートはシンガポール、マレーシア、タイに製造施設を集中しており、今回の域内通貨危機の直撃を受けたものと見られる。同社は先物契約とオプション取引で、この種の為替リスクをヘッジしているが、通貨危機で一部の国ではこの種のヘッジが禁止されている。(ST,BT,LZ:10/18)
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