1997-10-18 ArtNo.12460
◆<星>アナリスト、国産非石油製品輸出に悲観的見通し
【シンガポール】シンンガポール・ドル(Sドル)の軟化に関わらず、証券業界のアナリストらは9月の国産非石油製品輸出の伸びを3~9.3%、平均6.4%と予想した。
エコノミストらは電子製品輸出の回復の歩調は期待されたよりかなり弱いことが明らかになったとし、一部の者はクリスマス需要も不発に終わる可能性を予想している。
ABNアムロ・ホア・ゴベットのアナリストは二桁成長の期待は6月、7月、そして8月も実現しなかったことから、9月も実現する可能性は薄いと指摘した。
昨年の実績が極めて低調だったにも関わらず8月の国産非石油製品輸出の伸びは5.5%にとどまり、同月の製造業成長率も僅か6.5%だった。MMSインターナショナルの幹部は、「広く期待されていた世界的な電子市況の回復も、こうした期待とは裏腹なシグナルにより不透明になった」と語る。同アナリストによれば、シーゲート・テクノロジーやウェスタン・デジタルの生産削減は、電子需要の回復が決して期待されたほどではないことを示している。マーケット・シェアを縮小させたシーゲートは経営陣トップも入れ替えており、国際業務の再編が予想されている。
ヤマイチのリサーチ・エコノミストは、もし輸出成長の揚げ足が回復しないなら、経済成長全般の見通しにも修正を加える必要があると指摘した。また10月にも改善が見られないならクリスマス景気も期待できないと言う。
しかしながらニッコー・リサーチ・センター幹部はSドルの軟化で、第4四半期の輸出は少なくとも1~2%ポイント・アップするはずとしている。(BT:10/17)
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