1997-10-16 ArtNo.12432
◆<星>3M、域内の通貨不安に関わらず投資計画実行
【ミネアポリス】東南アジアの通貨危機は、シンガポールにおける1億米ドルの新工場建設計画を含め3Mコーポレーションの域内投資計画に影響を及ぼさない。
3MのRon Baukol副社長(国際業務担当)によると、同社は目下シンガポールにおけるフレキシブル・エレクトロニク・サーキット製造施設の建設を進めており、シンガポール・テクノロジー・センターではインクジェット・カートリッジ以外の応用領域も研究されている。
マレーシアではスルンバン工場の第2次拡張が準備され、当局の認可待ちで出だしが遅れていたベトナム・シンガポール・インダストリアル・パークの新工場でも通信/送電業界向け製品の製造が開始された。
3Mの海外工場経営戦略の主眼は低賃金労働や輸出市場の開拓よりも、地元市場のニーズに置かれている。例えばシンガポール工場ではヒューレット・パッカード・シンガポールの需要に応じることが第一義とされる。シンガポールではインクジェット・プリンター以外の領域への基礎技術の拡張が計画されており、レーザー技術を用いた他のパッケージをシンガポールに持ち込むことも検討されている。
アジアは、ラテン・アメリカ、東欧とともに、同社の3つの成長地域の1つで、特に東南アジアは最も急成長を遂げている。同社は域内売上の年率20%以上の成長を目標にしていると言う。(BT:10/15)
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