1997-10-13 ArtNo.12385
◆<星>Uraco、Camの支配権益買収提案
【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場の精密エンジニアリング会社Uracoホールディングズは10日、トップ経営陣の乱脈経営で財政難に陥ったライバルの電子部品製造会社Cam Internationalの支配権益を4800万Sドルで買収する救済案を発表した。
UracoはCamの新株2億4000万株を1株20Sセントで買収する。これによりUracoは既存の6.3%の持ち分と合わせて、後者の53%のシェアを掌握することになる。Uracoは同買収の条件として近く発表されるCamの1997年7月31日時点の純有形資産が4320万Sドル以上、最悪の場合も4104万Sドル以上であることを掲げており、もし後者を下回れば、同取引は取り消される。また純有形資産が4800万Sドルを上回った際には、買収価格の再協議に応じるとしている。Uracoはまた証券委員会にCamの残余株式の公開買い付け義務の免除を申請した。
Uracoのン・コクヘン会長は、共にディスク・ドライブ(HDD)関連部品の製造を手がける両社は、同買収により顧客と生産設備をシェアできるため、双方にとってメリットが有るとしている。Uracoはシーゲート、マクスター、ウェスタン・デジタルを、CamはIBM、富士通、テクトロニクスを、それぞれ主要顧客とし、Camのペナンとフィリピンの製造施設は、Uracoのシンガポール/マレーシアの製造施設を補完できると言う。
全てが順調なら買収は来年半ばに完了するが、アナリストによると、同9ヶ月間には別の方面からCamの買収が提案される可能性も有る。マレーシアや香港の少なくとも3社がCam権益の買収に関心を表明していると言う。(ST,BT,LZ:10/11)
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