1997-10-10 ArtNo.12355
◆<星>Huls、ジュロン島にUS$1億プラスチック工場計画
【シンガポール】ドイツの化学企業Huls AGはジュロン島に1億米ドルを投じて下流部門のプラスチック工場を建設することを計画している。
Hulsはその20億マルク(S$17.7億)のアジア・ビジネス拡張計画の下、既にシンガポールに地域本部を開設した他、アジアに化学工場とウエハー製造拠点を設ける計画を準備している。
Hulsのオバーホールツ重役が8日記者会見したところによると、同社は主にPVC業界向けのプラスチック原料の製造を計画、既に新会社オレフィンケミを設立、ジュロン島に7haの土地も確保している。最低10万トンの年間製造能力を有する施設が計画されているが、プロジェクトの実行の可否は十分な原料が確保できるか否かにかかっている。
ジュロンに石化コンプレックスの建設を検討中のモービルとも交渉中だが、モービルは十分な下流部門顧客の確保を図っており、卵が先か鶏が先かと言った状況に置かれている。この他エクソンとも協議を進めているが、原料が確保できなければ、他の候補地を考える他ない。
Hulsは韓国ではLGケミカルと合弁で6億5000万米ドルの同様のプラスチック原料製造事業を進めており、タイでは製品供給先になるはずだった地元企業が、最近の通貨危機でそれ自身の化学事業を延期したため、Hulsも計画を見送ったと言う。(BT,LZ:10/9)
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