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1997-10-09 ArtNo.12347
◆<馬>Ekran、子会社の財務紛争で組織再編難航も
【クアラルンプル】立ち往生したナショナル・プロジェクト、バクン水力発電事業のプロモーターを務めるEkran Bhdのティン・ペックキイン会長は、グループの再編の面でも難題に直面している。
Ekranが32.8%のシェアを握るウェンブリー・インダストリーズ・ホールディングズBhdは子会社クリフォード・インベストメンツLtdの前オーナーのハムザ・アブドゥル・マジッド/フレイダ・モハド・ピルス夫妻と利益保証を巡り紛争を起こしている。
ハムザ夫妻はクリフォードが1994-96年の間に1億4000万Mドルの利益を計上すると保証したが、実際の利益は1030万Mドルにとどまった。しかしハムザ夫妻はウェンブリーが契約違反を犯したため、利益保証は無効になったとするとともに、逆にウェンブリーが両夫妻に対して8300万Mドルの支払いを怠っているとの訴訟を起こした。ウェンブリー側は同訴訟に対する対策を講じるとともに、利益保証の回収を図るとしている。
一方、Ekranはウェンブリーの32.8%の持ち分を2億8450万Mドルでサラワク州のビジネスマン、ティオン・キンシン氏に売却することで後者と合意したが、以上の紛争が同取引に影響するか否かは定かでない。ちなみに同取引価格は1株6Mドルで、成約時のウェンブリーの株価3.34Mドル、6日の終値2.09Mドルを大幅に上回っている。
ティン氏はこの他、プラザ・ラヤ・プロジェクトの顧問料600万Mドルの支払い不履行で、NMロスチャイルド&サンズ(S)から訴えられている。
Ekranはウェンブリー権益の売却により得た資金で、ティン氏が所有するPWEインダストリーズBhdの56%の権益及びグラニット・インダストリーズBhdの32%権益を買い取るものと見られるが、Ekranの少数株主が同取引を認めるかどうかも疑問とされている。何故ならPWEとグラニットの将来の利益はバクン・ダム事業に大きく依存しているためと言う。(BT:10/8)
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