1997-10-06 ArtNo.12304
◆<印度>スズキと工業省の紛糾、第2、第3ラウンドも?
【ニューデリー】ムラソリ・マラン工業相は、重工業局のProbir Sengupta局長がそのポストにとどまり、Maruti Udyog Ltd(MUL)会長ポストも維持することを希望しているもようで、MUL問題の新たなどんでん返しが予想されている。
マラン工業相はセングプタ局長の異動に関する先週の閣議決定に見直しを加えるようグジュラル首相に進言したようだ。昨日早朝、12日間の日程でにアフリカ訪問の途についた首相のコメントは得られないが、消息筋はセングプタ氏の異動が新たな焦点になっていると指摘した。
マラン工業相の動きはMUL問題における同相の不退転の決意を示すとともに、先週のセングプタ氏の異動に関わる閣議決定が、同相の関知せぬ状況の下でなされたことを暗示している。少なくとも同相はインド政府の弱みをスズキに見せることを望んでいないようだ。
先週、セングプタ氏の異動が伝えられた直後、巷間には、インド亜大陸に関心を示し始めた日本資本のバックラッシュを懸念する政府がスズキとの交渉のパイプを維持することを希望しており、スズキのインド政府に対する執拗なプレッシャーがやっとその効果を見せ始めたと言った観測もなされていた。またスズキのトップ・チームがデュッセルドルフ訪問の帰途、工業省との会談のためインドを訪れるとの消息も報じられた。
しかし先週土曜、公共部門の再編計画に関して記者会見したマラン工業相は、MUL問題に関してはコメントを拒否した。(ET:10/5)
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