1997-10-06 ArtNo.12296
◆<星>新ホテル・オープンでビンタン島ホテルの競争加熱
【シンガポール】インドネシア領ビンタン島の北部海岸にシンガポール企業らが開発したリゾートに今月新たに2つの大型ホテルがオープン、各ホテルの客寄せ競争が一層加熱する見通しだ。
スンバワン・コープが35%出資するソール・エリート・ビンタン・ホテルは今週水曜、ケッペル・コーポレーションが40.8%出資するクラブ・メッドは今月末、それぞれオープンを予定しており、シンガポール・テクノロジーズ・インダストリアル・コーポレーションが33%出資する営業1年のセドナ・ホテルへのプレッシャーも高まりそうだ。
セドナの客室稼働率は、本来なら宿泊率がピークに達するはずの今年6月と7月にマラリヤの発生で客室稼働率が僅か40%に下降、8月から2泊120Sドルの特別料金で挽回を図ってきたが、同特別優待料金を11月20日まで延長する方針だ。
これに対してソール・エリートは来年1月25日まで1泊ネット価格166Sドルの開業優待料金を導入、クラブ・メッドは2泊分のネット宿泊料/フェリー料金/ミール/エンターテーメント込みで1人328Sドルの特別料金を12月20日までオファーする。
やはりスンバワンが35%出資するシャレー・スタイルのマヤン・サリーは11月末までフェリー込み1人1泊105Sドル。
DBSランドが10%出資する豪華ビラ・スタイルのバヤン・トゥリーは6月以来1人1泊198Sドルに料金を固定しているが、客室稼働率は6月に54%に下降した後7月に58%、8月に71%、9月に76%と回復基調を辿っている。同ホテル幹部は、「新ホテルとは客筋が異なるため、脅威はない。その実クラブ・メッドの国際的なプロモーションの恩恵も期待できる」と語った。
ビンタン島を訪れた旅行者は5月に1万6906人のピークに達した後、7月には9303人に半減したが、8月には1万5181人のレベルまで回復している。これまでにビンタン・リゾートにはシャングリラ・ホテル、インドネシアのサヒド・ホテル・アンド・プロパティー・グループ、DBSランドがそれぞれ新ホテルの建設を準備しているが、マレーシアのジョハン・ホールディングズはプロジェクトの実行を見合わせた。(ST:10/4)
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