1997-10-06 ArtNo.12294
◆<星>PERC、通年のGDP成長率予想を6.5%に下方修正
【シンガポール】域内通貨の波乱からポリティカル・アンド・エコノミック・リスク・コンサルタンシー(PERC)は、シンガポールの今年通年の国内総生産(GDP)成長見通しを、1ヶ月前の6.8%から6.5%に、来年の成長率は7%から5.8%に下方修正した。
PERCのカントリー・リスク報告書によれば、シンガポールは域内諸国の中では通貨危機乗り切りの有利な条件を備えているものの、域内諸国経済の成長鈍化はシンガポールにも影響を及ぼさざるを得ない。
米国の電子需要の拡大は、こうした影響を緩和するものと見られるが、電子産業の回復自体依然として不確実である。消費用電子製品やプリント基板(PCB)市場は厳しい競争に晒され、他の諸国からの半導体供給の見通しも不透明だ。
PERCはシンガポールの総合リスクも7月の2.63から8月の2.73に改め、今年と来年のインフレ見通しは各2.2%と3%に上方修正した。Sドルの対米ドル相場は今年末には1.5Sドルに軟化、来年末には1.48Sドルに多少回復が見込めると言う。(BT,LZ:10/5)
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