1997-09-22 ArtNo.12115
◆<星>シングテル、ナショナル・コンピューター・システム買収
【シンガポール】シンガポール・テレコム(シングテル)は国家コンピューター局(NCB)傘下のシンガポール最大規模の情報技術(IT)会社ナショナル・コピューター・システムズ(NCS)を、他の政府系企業3社との競争に勝ち落札したようだ。
消息筋によれば、NCBは今年初め政府系企業を対象にNCSを非公開入札にかけたが、DBSグループ、ケッペル・グループ、シンガポール・テクノロジー・グループ、そしてシングテルが応札していたとされる。
NCSのリー・コクチョン重役(MD)はST紙のインタビューに対して、決定が下されたことは確認したものの、詳細に関するコメントは避けた。しかし審査に際しては価格だけでなく、ビジネスの相互補完性等が配慮されたとしている。
NCSは数億ドルにのぼる公共サービス・コンピューター化プログラム(CSCP)を手がけてきた。NCSが1996年4月に法人化された際、これまで手がけてきた既存のCSCPプロジェクトは引き続き4年間にわたりNCSが手がけることを認められたものの、政府傘下の非機密機関の新規プロジェクトに関しては民間企業と公開入札で争わねばならなくなった。法人化後1年のNCSの営業額は1億4000万Sドルで、利益を計上、NCSの民営化計画は順調な進捗を見ている。
昨年のCSCPプロジェクトは4億Sドルに達したものと見られるが、同額は政府部門のアップグレード需要等で向こう3~5年間に急成長を遂げるものと予想されている。アナリストらはNCSの業績が健全なことから、同社を買収後、シングテルのボトムラインは一層改善されるものと好感している。(ST:9/21)
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