1997-09-17 ArtNo.12057
◆<星>仕掛け人コチョ氏、シンガポール市場から撤退?
【シンガポール】インドネシア系投資家と組んだ企業買収の仕掛け人として一時はその名を馳せたヨハネス・コチョ氏のシンガポール企業界における地盤沈下が注目を呼んでいる。
コチョ氏は15日、セスダック登録のレストラン/ファーストフード・チェーン会社ABRホールディングズ持ち分の売却を認め、シンガポール企業界における同氏の退潮ぶりがますます鮮明になった。
この日はコチョ氏のファイナンシャーを務める証券会社ケイヒアンも、コチョ氏と同氏のインドネシア・パートナーが抵当としていたL&Mグループの63万7000株を売却したとシンガポール証取(SES)に通知した。ケイヒアンは1週間前にもコチョ氏らのL&M持ち分114万株を処分している。
また大華銀行(UOB)グループは最近コチョ氏とインドネシア大統領の子息バンバン・トリハトモジョ氏及びイブヌ・ストー元プルタミナ総裁令嬢エンダン・ウタリ・モコドムピット女史らが抵当としていたL&Mの20万株を売却した。
コチョ氏のL&M持ち分はこれにより今年5月の38.7%から5.86%に縮小している。アナリストは最近証券市場を襲った波乱はインドネシア関連銘柄に特に深刻な影響を及ぼし、コチョ氏もその打撃を被ったものと見ている。例えばコチョ氏が率いるバン・デル・ホルストの株価は今年に入って以来60%値下がりしている。(ST:9/16)
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