1997-09-04 ArtNo.11890
◆<星>イノメディア、3年でクリエイティブ陵駕目指す
【シンガポール】シム・ウォンフー会長およびチャイ・クォンスン氏と共同で創設したクリエイティブ・テクノロジーを1995年に退き、イノメディアPte Ltdを設立したン・カイワ氏は、3年内にクリエイティブを上回る成功を収めることに自信を抱いている。
ン氏によれば、近く発売予定の“インフォトーク”はクリエイティブのサウンド・ブラスターに劣らぬ反響を呼ぶ見通しだ。インフォトークはインターネットを通じて国際電話がかけられ、しかもコンピューターを介せずに直接相手に電話できるのが特徴。今月末に発売される同製品の価格は約300米ドル。イノメディアは、相手先商標製造業者(OEM)市場だけでなく、小売チャンネルやインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)を通じて新製品を販売する計画で、シンガポールのISP3社も関心を表明していると言う。
イノメディアのこの他の製品には、通常のTV受信機を用いるビデオ会議装置“インフォビュー”、高速ISDNモデム“インフォブレーザー”、コンピューター/モデム/プリンターのワイヤレス・アクセスを可能にする“インフォウェイブ”が含まれる。
これらの製品の開発にこれまでに1000万米ドルを投じたン氏は、少なからぬベンチャー・ファンドから出資提案を受けたが、全て断ったと言う。同氏は、付加価値や技術/ノーハウを伴う出資提案なら、検討するが、単なる出資提案には興味がないと語る。当初クリエイティブの14%のシェアを握っていた同氏は、これまでに7%を処分したと言うが、これを時価に換算すれば、1億2000万Sドルにのぼる。ン氏はセンチメントな理由からクリエイティブの一部のシェアは、維持すると語った。またビジネス・センスを備えた提案がなされれば、クリエイティブと提携する用意も有ると言う。(ST:9/3)
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