1997-09-03 ArtNo.11873
◆シーメンス、<星>をセルフ・サービス製品の実験室に
【シンガポール】シンガポールはシーメンス・ニックスドルフ(SN)が、現金自動引出機(ATM)のようなセルフ・サービス製品をアジア市場に紹介する際の試験場として重要な役割を果たす見通しだ。
SNのJavier Lopez営業担当副社長が1日催された“シーメンス・アジア・パシフィック・セルフ・サービス・コンファランス”で語ったところによると、世界最高クラスのATM普及率、アジアの中心に位置する立地条件、コンパクトなサイズ、完備したインフラ等、シンガポールは同社製品の試験場として理想的な環境を備えている。成熟期を迎えたシンガポールでは人件費の圧縮を通じたコスト削減が主要な関心事とされており、こうした傾向は最終的には他のアジア諸国にも波及するはずと言う。
この日、SNは、人相の識別機能を有するATMや多通貨の両替も可能なキャッシュ・リサイクリング・システム(CRS)を紹介した。顔写真を記憶したATMカードはこの先2年間も恐らく登場することはないものと見られるが、ATMセキュリティーの飛躍的向上につながることは確かだ。またCRSは64種類の通貨を認識し、積立や引き出し、両替が可能で、ユニオン・バンク・オブ・スイッツランドが既に使用していると言う。(ST:9/2)
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