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1997-08-30 ArtNo.11827
◆<星>NEC、S$3億投じDRAMチップの生産拡張
【シンガポール】NECは向こう5年間に3億Sドルを投じてアンモーキオの半導体チップ工場を拡張する。
NECセミコンダクターズ・シンガポールのマナベ重役(MD)によると、アンモーキオ・パークⅡの既存工場に別棟が設けられ、現在の1万4000平米の工場は床面積も製造能力も2倍に拡張される。工事は来月18日に着工、約1年で完成する。
最近シンガポール工場で製造が開始された64MB(メガ・ビット)DRAMチップの月間製造規模は現在の20万ユニットから98年3月末までに200万ユニットに拡大される。これは同社の64MBチップ生産量のほぼ半ばに相当するが、1999年には、月間400万ユニットのピークに達する見通しだ。目下64MBチップの量産を手がけているのは、韓国のサムソンとNECのみである。
NECは現在シンガポールで16MBチップも月間600万ユニット生産しているが、同チップの生産は徐々に中国やアイルランドに移転し、シンガポールでの生産は来年3月末には月間400万ユニットに、1998年末には同200万ユニットに縮小される。目下64MBチップの価格は35~40米ドルで、16MBのそれは昨年初の50米ドルから8米ドルに値下がりしている。
シンガポールではこの他少量の4MBチップも製造されており、向こう数年間には128MBや256MBの製品も生産される見通しだ。
シンガポールはNECのDRAM製造センターを務めており、同社は生産性の向上を通じて労働コストの上昇に対処している。しかし永久にこうした努力が奏功するとは保証できず、数年前の日本同様、シンガポールでも5乃至10年後にはコストの上昇を生産性の向上により吸収しきれぬ状況が生じる恐れがある。
DRAMチップ市況は今年10月には上向く見通しだが、それも年末までで、本格的な回復は1999年まで期待できない。1998年は困難な時期が続く見通しで、これは一つには1995年があまりにも好調だったためと言う。(BT:8/29)
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