SEAnews 1997-08-27 ArtNo.11782

【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場の政府系鉄鋼／電子／不動産グループ、ナットスチールLtdはコンソーシアムを率い、1億8360万米ドルを投じ、ブラジル拠点の鉄鋼会社Aco Minas Gerais SA(ｱｺﾐﾅｽ)の権益を買収する。
ナットスチールが25日発表したところによれば、コンソーシアムは3件の合意事項により南米第5位の製鉄会社アコミナスの最大30％の権益を手に入れることができる。当該コンソーシアムの38％の権益を握るナット・スチールは、最大6980万米ドルを拠出する。パートナーにはやはりブラジルの鉄鋼会社Gerdau Steelが含まれるが、コンソーシアムの組織構成が未定のため、他のパートナーは明らかにされていない。
現時点でアコミナスの10.3％のシェアを握るコンソーシアムは、新たに2580万米ドルを投じてアコミナスの新株を取得する他、別に7730万米ドルを支出し、社債を購入するオプションを認められている。加えてコンソーシアムはClube De Empregados Da Acominas(CEA)に8050万米ドルを融資、ＣＥＡはアコミナスの株式で返済する見通しだ。このためこれらの取引が全て実行され、かつ全てが株式に転換されれば、コンソーシアムのアコミナス持ち分は30％に達すると言う。
アコミナスは高い金利負担から昨年2280万米ドルの損失を計上したが、上記資金の注入により黒字転換が望める。またアコミナスが製造する年間210万トンの中間製品はナットスチールの安定した原料供給源になると言う。(ST,BT,LZ:8/26)