1997-08-25 ArtNo.11751
◆<星>今年通年の経済成長率7.1%:国立大学
【シンガポール】東南アジア通貨市場の動揺はシンガポール経済にそれほど大きな衝撃を及ぼす恐れはなく、今年の経済成長率は6.9~7.1%に達すると言う。
国立シンガポール大学(NUS)計量経済学研究所(ESU)が22日催されたセミナーで明らかにしたところによると、世界的な電子製品需要が、シンガポール経済の成長に弾みをつける見通しで、しかも復調は幅広い領域にわたる見通しだ。電子業界の上向き基調は始まったばかりで、前回の循環から判断して、2000年にピークに達するものと見られる。
米国電子業界の新規発注は過去半年間増勢を辿っており、こうした動向は今年下半期にシンガポールに波及する見通しだ。国内電子産業は、今年第1四半期のマイナス9.9%から第2四半期には5.3%のプラス成長を回復したが、第3四半期の成長率は11.1%に達するものと見られる。とは言え第4四半期には7.6%に減速するものと予想される。
通産省は今月初め、今年の経済成長予測を当初の5~7%から6~7%に上方修正した。しかしESUの今回の予測値は当初の7.1-7.4%の予測値を僅かに下回っている。また今年のインフレ率は昨年の1.4%から2.3%にアップ、また、Sドル相場は上昇に転じ、対米ドル相場は年末までに1.43Sドルの水準に達すると言う。(ST,BT,LZ:8/23)
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