1997-08-22 ArtNo.11723
◆<星>QAF、インドフード買収計画を原案通り実行
【シンガポール】地場上場食品グループのQAF Ltdは、ルピアと株価の大幅な値下がりに関わらず、インドフード・サクセス・マクムルの買収計画を当初の計画通り実行する。
QAFのタン・コンキン重役(グループMD)は、株の値下がりは一時的なものと見られるため買収条件に変更は加えないと語った。インドフードもQAFもインドネシアのコングロマリット、サリム・グル-プの傘下に属し、サリムはQAFの70%の権益を握っている。
QAFは7月15日にインドフードのローカル・トランシェ36.4%とフォーリン・トランシェ14.6%、合計51%を1株5100ルピア、総額4兆8500億ルピアで買収する契約を結んだ。ルピアの値下がりから4兆8500億ルピアは、当初の27億5000万Sドルから24億Sドルに下降、QAFはSドル換算では買収費を3億5000万Sドル節約できる。
しかしインドフードの株価もローカル・トランシェは30%、フォーリン・トランシェは約15%下降、このためインドフードの51%の権益はSドル換算で20億5000万Sドルに下降、この点も配慮すればQAFは結局3億5000万Sドルの損失を被ることになる。QAFの時価総額4億3000万Sドルからすれば、同損失額はかなりの額と言える。
サリム・グループは同取引を通じて9億Sドルのキャッシュを手にするが、インドフードの親会社インドセメントの株主は20日の総会で同取引を協議した。サリム・グループは更にQAFの株主総会の承認も得る必要がある。(BT:8/21)
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