1997-08-19 ArtNo.11676
◆<星>HDD市況は第4四半期に回復:シーゲト会長
【シンガポール】シーゲート・テクノロジーのアル・シュガート会長は17日、ディスク・ドライブ(HDD)市況は、昨年もそうだったように9月には回復し、モービル/デスクトップ/サーバー3部門が揃って復調するとの見通しを語った。
HDD市況は例年夏期には低迷するが、今年は第2四半期から早くも市況の下降を見、シーゲートは6月期四半期に41%の減益(純益)を報告した。また競争も過熱、同社のハイエンド・ドライブ売上は25%ダウン、市場シェアも60%から54%に下降した。
シュガート会長によると、ハイエンド市場の競争は一層過熱し、同社の市場シェアは今後更に下降するが、50%以上のレベルは維持できると言う。シーゲートの6月期の完成品在庫は3億1500万米ドルで、その2分の3がハイエンド・ドライブで占められた。これに対して2月の在庫は1億2300万米ドルで、ハイエンド・ドライブの需要は供給を上回っていた。
シュガート会長は、デスクトップ・ドライブ問題の影響も受けたと述べたが、詳細は語らなかった。デスクトップ・ドライブの第2四半期の出荷台数は約16%下降、シーゲートは同領域でもシェアを1%ポイント下降させた。
シンガポールでは技術労働者の供給が逼迫しており、これに対して中国では高度な技術を備えた労働者が容易に確保できる。こうした点からすれば、成長の潜在性の大きい新製品の製造をシンガポールで手がけるのは、賢明とは言えない。
最近のタイ・バーツの下落はシーゲートの今期の収入に影響を及ぼすが、長期的にはビジネス・コストの低下に伴う利益が見込めると言う。(BT:8/18)
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