1997-08-16 ArtNo.11647
◆アップル、<星>拠点にアジアでのプレゼンス拡大
【シンガポール】アップル・コンピューターはシンガポールを拠点にアジアにおける市場シェアを2倍に拡大するとともに、単なるコンピューターの製造を越えてそのプレゼンスの拡張を図る。
オーストラリアを拠点にアップルのアジア太平洋地域業務を指揮するスティーブン・ヴァモース重役(MD)が14日当地で記者会見したところによると、こうしたプレゼンス拡大の努力には契約製造業務も含まれる。アップルはこれまで大部分の製造業務を社内で行ってきたが、ある種のコンポーネット製造への特化と契約製造は、コンピューター業界の常道に成っている。将来は一部の部品は社外から調達、あるいは海外で製造することになる。アップルはこれによりシンガポールの技術やインフラのレベル・アップにこれまで以上に貢献できる。
この他、デルや最近はコンパックも採用している注文生産の導入を検討する。しかし直接消費者に製品を販売することは考えておらず、ディストリビューター網を通じたこれまで以上に総合的なサービスを顧客に提供する。
こうした努力によりアジアにおける市場シェアを現在の2%から3乃至4%にアップできれば、業績は格段に改善される。
マイクロソフトとの提携は、オフィス等のソフトウェアをマッキントッシュ・ラインに統合する上で大きなメリットがある。マイクロソフトと競争するのは馬鹿げており、マイクロソフトとの協力を通じて、アップルのエンジンを補強するとともに他の領域で特異性を発揮できれば、競争に勝ち抜くことができると言う。(ST,BT,LZ:8/15)
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