SEAnews 1995-04-07 ArtNo.1162

【シンガポール】香港ジャーディン・マセソン・グループ傘下の小売り企業デリ・ファームは、厳しい経営環境が予想されるにも関わらず、例年の50％増しの3億米ドルを投じて業務拡張を図る。
デリ・ファームのグレーム・シーブルック重役(MD)が5日当地で明らかにしたところによると、追加投資は主にアジア／オーストラリアに集中される。シンガポールでは向こう3年間にコールド・ストーリッジ業務に7700万Ｓドルが投じられる。同グループは当地にスーパー、7－11、ガーディアン・ファーマシーのチェーン170店以上を展開しており、今日(4/7)はブギス・ジャンクションにコールド・ストーリッジの新店舗が、また9月にはアパー・ブキ・ティマ・ロードにレイル・モールがオープンする。マレーシアではコールド・ストーリッジ・マレーシアが向こう10年間にそのチェーンを今日の4店から40店に拡大する。中国では深における7ー11チェーン19店に年内に新たに15店を追加、青島と天津では49％出資するネッスル・デリ・ファームが来年初までにそれぞれアイスクリーム工場を新たに建設する。同グループは香港には638店の店舗を有するが、年内に30店を追加する他、今年末の完工を目処に30万平方フィートの乳製品／豆乳工場も建設する。日本では西友との60：40のタイアップにより向こう5年間にディスカウント・フード・ストアー70店をオープンする。当初投資額は1億米ドルと見込まれている。同グループの昨年の売上は104億米ドル、利益は2億6960万米ドルで、内80％がアジア／オーストラリア／ニュージーランドのビジネスで占められた。同社株は5日から当地証取で取引が開始されたが、1.28米ドルから1.23米ドルに値を下げ、出来高も28万株にとどまった。(ST,BT:4/6)