1995-04-07 ArtNo.1160
◆<星>日立造船、修船から造船にシフト、収益貢献は期待薄?
【シンガポール】これまでタンカー修理に大きく依存してきた日立造船シンガポールLtd(HZSL)は修船業務が低迷する中、過去2年間に総額1億3000万Sドル、合計7隻の製品タンカーの新造船契約3件を受注した。
内2件はシンガポールと香港の船主から受注した1万重量トン(dwt)のタンカー4隻で、合計8000万Sドル。この内2隻はすでに引き渡され、3隻目も近く完成する。他の1件はオーシャン・タンカーから受注した7500dwtのタンカー3隻で、合計5000万Sドル。このうち2200万Sドル相当の工事は親会社の日立造船に下請けされる予定だ。アナリストらは、HZSLの修船から造船へのシフトは売上には貢献するが、その低いマージンから修船業務のロスを相殺するにとどまり、利益にはあまり貢献しないものと予想している。ある証券会社の内部研究によると、昨年上半期にHZSLは75隻を修理、1隻当たりの収入は110万Sドルだったが、下半期に修理した55隻の1隻当たりの収入は65万Sドル前後と、損益分岐点を下回る水準に落ち込んだ。しかし昨年度の純益は6000万Sドルを維持したと言う。(BT:4/6)
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