1997-08-06 ArtNo.11527
◆<星>政府系上場企業STIC、ヘルスケア・チェーン準備
【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場の政府系シンガポール・テクノロジーズ・インダストリアル・コーポレーション(STIC)は、シンガポールに診療所と医療センターのチェーンを設ける計画で、複数の潜在パートナーと交渉を進めている。
しかしSTICスポークスマンは話し合いは依然として初歩的なもので、如何なる決定も下していないと語った。 国立シンガポール大学(NUS)の保健医療関連エコノミスト、プア・カイホン氏によると、シンガポールの家庭保健市場は年間5億Sドルで、内民間部門が80%を占めている。依然として個人経営や独立系の医療施設が主流だが、セットアップ・コストの上昇等からグループ経営が一般化しつつあると言う。
ラッフルズ・メディカル・グループがシンガポール最大の医療グループで、また初の上場総合医療プロバイダーだが、この他、パークウェイ・ヘルスケア傘下のシェントン・メディカル・グループやベン&ウイ・インターナショナル・ホールディングズが知られている。
アナリストによれば、STICはそれ自身のニッチ・マーケットを開拓するものと見られる。インフラ/情報技術(IT)事業を中核とするシンガポール・テクノロジー・グループは主要企業6社以外に20社以上の系列会社を有し、ヘルスケアのキャプティブ・マーケットを保持している。
今年5月、STICは北京に国際的な民間病院を建設、合わせて上海、天津、広州を含む中国の主要都市に診療所チェーンを展開する合弁事業に1100万米ドルを投資した。同社のヘルスケア・ビジネスの機関車はトロント拠点のインターヘルス・カナダ(チャイナ)で、STICは同社に50%出資している。当時STICはアジアにヘルスケア・チェーンを展開するに先だって中国市場の開拓に力を入れるとしていた。(ST:8/5)
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