1997-08-06 ArtNo.11526
◆<星>アズテク、新サウンドカードでクリエイティブに対抗
【シンガポール】アズテク・システムは4日、ライバル、クリエイティブ・テクノロジーの“AWE64”の向こうを張る新サウンドカード“アズテク・ウェーブリーダー・プラチナム3-D”を発表した。
アズテクの新製品はマイクロソフト・ウィンドウズ・サウンド・システムを含む主要なサウンド・スタンダードと互換性を有し、クリエイティブのAWE64を上回る96種類の楽器の同時演奏を再現できる。値段もAWE64の99米ドルを下回る79米ドルで、今月半ばには、店頭に陳列される。
アズテクはこれまで70:30の比率で、小売り市場よりも相手先商標製造業者(OEM)市場を重視してきたが、今回は同比率を5分5分とし、両方の市場の開拓に等しく力を入れる。これは既存の16ビット・カード・ユーザーが世界的に4000万~8000万人存在し、アップグレード需要が見込めるためで、この点でもクリエイティブと全く同じ市場戦略を立てている。このため両社の競争は白熱しそうだ。
これ以前には地元のベンチャー・マニュファクチュアリングが128種類の楽器の演奏を同時に楽しめるオーディオ・ソフト新製品“NovaStation”を僅か49米ドルで発売すると発表したが、クリエイティブのシム・ウォンフー会長は、ソフトウェアはハードウェアには対抗できないと一笑に付していた。
アナリストはアズテクの製品はクリエイティブのAWE64により類似していることから、後者に脅威を及ぼす可能性は高いだろうとコメントした。しかしながら強力なブランド・ネームと小売り市場網を有するクリエイティブにどれほどの脅威を与えるかは、アズテクが小売り市場開拓に成果を上げられるか否かにかかっていると言う。(ST:8/5)
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