1997-08-05 ArtNo.11513
◆<星>ビジネスのADSLによるネット接続が6ヶ月以内に実現
【シンガポール】シンガポールの企業は、全島的な広帯域マルチメディア・ネットワーク“シンガポール・ワン(6月に始動)”やインターネットへの超高速アクセスを可能にする非同期デジタル・サブスクライバー・ライン(ADSL)を半年以内に利用できるようになる。
しかし、ADSLに対する企業の対応はシンガポール・テレコム(シングテル)がどのような料金を設定するかによって異なりそうだ。シングテルのマルチメディア業務担当GM、ローランド・タン氏によると、ADSLの法人料金は年内に決定される。シングテルは専用回線のリースも行っているが、ADSLの法人料金如何では、専用回線からADSLに乗り換える企業が増える可能性もあり、そのことがシングテルのADSL技術導入を遅らせているようだ。
シンガポール・ワンへの接続はシングテルのADSLもしくはシンガポール・ケーブル・ビジョン(SCV)のケーブル・モデムを通じて行うことができ、電話回線を使用する通常のモデムの少なくとも100倍の速度でアクセスできる。国家コンピュータ局(NCB)の情報インフラ担当ディレクター、マイケル・ヤップ氏によると、現在700世帯がシンガポール・ワンの試運転に参加しており、年内に5000世帯に拡大が図られる。
マジックスと命名されたシングテルの家庭向けADSLサービスは現在、一部の家庭のみでアクセス可能だが、10月までに全てのシングテル加入家庭が利用できるようになる。マジックスの各月の料金は25Sドルの基本料金+使用料5Sセント(毎分)で、インターネットへのアクセス料と設置機器代金が別途必要とされる。ADSLに必要なADSLモデムなどの通常価格は1200Sドル前後だが、先着2500世帯の試行ユーザーには400Sドル以下の特別価格で機器を提供している。
一方、ケーブル・モデムの各月の利用料金は目下のところ一律35Sドルで、機器の価格は数百ドルだが、SCVのダニエル・ゴー社長は、今年末の試行期間終了後に料金を改定するとしている。(BT:8/4)
|