SEAnews 1997-07-31 ArtNo.11450

【シンガポール】クリエイティブ・テクノロジーは29日、1997年6月期に通年で1億6700万米ドルの純益を計上したと発表するとともに、次世代のＰＣ－ＤＶＤアップグレード・キットを、379.99米ドルの超低下価格で発売する方針を明らかにした。
クリエイティブは前年の3760万米ドルの損失から鮮やかな黒字転換を達成したが、アナリストはＤＶＤ(ﾃﾞｼﾞﾀﾙ･ﾋﾞﾃﾞｵ･ﾃﾞｨｽｸ)新モデルとＡＷＥ64サウンド・カードを目玉にした積極的な市場戦略により、10～15％の売上増を維持できるものと予想している。目下のところクリエイティブのＤＶＤ新製品の価格に最も近いのは米国ダイヤモンド・マルチメディア・システムの599.95米ドル。クリエイティブのシム・ウォンフー会長は、「1998年はＤＶＤの年と言うが、1997年こそＤＶＤの年と思う」と述べ、月間6桁の売上を予想した。
シム氏はシンガポール企業ベンチャー・マニュファクチュアリングのノーヴァステーションがクリエイティブのＡＷＥ64に脅威を及ぼすとの説に触れ、「我々は、インテルのＭＭＸやサイリックス等、より大きな挑戦を受けてきたが、ノヴァステーションは単なるソフトウェアに過ぎず、ソフトウェアはハードウェアに太刀打ちできない」、「究極してベンチャーの製品はインテルのＭＭＸチップやサウンド・カードに依存している」、「我々は似通ったソフトウェアを19.95米ドルで売っており、ウェブ・サイトでただでダウンロードすることもできる」、「結局のところシンガポール企業が開発したソフトウェアに過ぎず、クリエイティブと競争するには、まだほど遠い」と語った。(ST,BT,LZ:7/30)