1997-07-28 ArtNo.11410
◆<馬>首相、米国金融事業家サロース氏を痛罵
【クアラルンプル】マハティール首相は26日、米国の金融事業家ジョージ・サロース氏を金融投機により東南アジアの弱小国とその貧窮する国民を食い物にする、麻薬密売者と同列の犯罪者であると名指しで痛罵した。
マハティール首相は、この日催されたマルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)フラッグシップ・アプリケーションのお披露目式後、最近同相が度々非難してきた米国のファイナンシャーがサロース氏であることを確認するとともに、以上の談話を行った。
一方、サロース・ファンド・マネージメントのスポークスマンは、サロース氏がタイとマレーシアに対してミャンマーのASEAN加盟を認めぬよう呼びかけたことと、東南アジアの通貨不安は無関係であり、サロース氏がASEANを懲罰するために東南アジアの通貨不安を引き起こしたと言った説は全く根拠がないと語った。
またマハティール首相の関係談話直後に記者の質問に応じた米国国務省スポークスマンは、「サーロス氏は決してマハティール首相が非難するような人物ではなく、我々は彼の勇気と世界に対する貢献を高く評価している」と述べるとともに、「通貨投機活動が経済問題の原因かどうかはとにかく、我々は難問に直面する東南アジア諸国に同情する」と述べた。(ST,LZ,ET,IE:7/27)
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