1997-07-26 ArtNo.11389
◆<星>HDB宅地/商業地入札に明暗分かつ反応
【シンガポール】住宅開発局(HDB)が先頃募集した宅地5区画と商業地4区画の入札が24日締め切られたが、宅地、取り分け地下鉄(MRT)クンバガン/スーメイ両駅に隣接した区画には開発業者の旺盛な関心が示され、アナリストの予想を上回る高値が付いた反面、郊外商業用地には概して冷淡な反応が示され、特にタンピニース・ファイナンシャル・パーク内の1区画には全く応札するものがなかった。
宅地を見ると、☆ブド地区のシムス・アベニュー・イーストとフランケル・アベニュー交差点の7万8758平方フィート(プロット・レシオ3.0)の区画の入札件数は12件と最も多く、エレテク・エレクトロニクスとライサン・デベロプメントの合弁チームが9150万Sドル(S$367)の1番札を入れた。(括弧内金額は建設可能最大床面積を基準にした1平方当たりの入札価格、以下同様) ☆ビシャン地区シンミン・アベニューの7万3194平方フィート(同上2.8)の区画には3社が入札、ファースト・キャピタル・コーポレーション(FCC)の6240万Sドル(S$304)がトップ。
☆タンピニース地区のスーメイ・ストリート4に面した各15万696平方フィートの2区画(同上各2.3)の入札件数は各8件と6件で、OUBセンターLtdの1億2170万Sドル(S$351)とNTUCチョイス・ホームズ・コーポレーティブの1億1610万Sドル(S$335)が最高だった。
☆スラグーン地区スラグーン・アベニュー3の7万454平方フィート(同上1.4)の区画には8社が応札、MCLランドが2150万Sドル(S$218)の1番札を入れた。
これら5区画はいずれもコンドミニアム用地だが、スラグーンの区画には土地付き住宅も開発できる。以上の数字は地下鉄駅周辺の宅地に対する開発業者の強い関心を示しているが、アナリストはトップ入札者は概して新参で、価格は非現実的と言えるほど高いと指摘している。またビシャンの区画に1番札を入れたFCCは、隣接地を昨年平方フィート当たり293Sドルで買収しており、他社に安値で落札されると、既得物件の売値に影響が出ると懸念した可能性が有ると言う。
他方、商業用地に関しては、リバーベイル・ドライブに位置する2万2553平米の小売り/マーケット/住宅複合開発用地に7件の応札があり、NTUCチョイス・ホームズ・コーポレーティブが2億320万Sドル(S$279)の1番札を入れたが、タンピニース・ファイナス・パークに位置する3区画中2区画にはケッペル・バンクとリャン・コート・ホールディングズがそれぞれ4010万Sドル(S$346)と7100万Sドル(S$427)で応札したのみで、競争者がなく、残りの1区画は全く入札するものがなかった。
アナリストはタンピニースの商業地に対する冷淡な反応は、オフィス市場の低調さを反映したものとコメントしている。(ST,BT,LZ:7/25)
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