1997-07-24 ArtNo.11368
◆<馬>来年のGDP成長率8.5%:MIER
【クアラルンプル】マレーシア政府をバックとする民間シンクタンク、マレーシア経済研究所(MIER)は22日、輸出の好調から今年の国内総生産(GDP)は実質8.2%成長、インフレ率は3%にとどまると予想した。来年のGDP成長は実質8.5%、インフレ率は3.2%と言う。
MIERのマレーシアン・エコノミック・アウトルック1997/98第2四半期報告書によれば、民間消費は今年7.1%、来年は8.1%成長。民間投資も今年12%の成長を回復後、来年は更に13.6%の成長が見込まれる。同成長は内需と外需、そして国際的な半導体需要の回復により支えられる。
商品輸出は来年は11.6%の伸びが見込める反面、商品輸入の伸びは今年6%、来年は11.5%にとどまるため、商品貿易の黒字は昨年の86億Mドルから今年の97億Mドルに拡大が見込める。しかしサービス収支の赤字は今年の192億Mドルから来年の212億Mドルに拡大する見通しだ。これに伴い経常収支赤字は今年125億Mドル、来年は133億Mドルとなる。経常収支の赤字のGDPに占める比率は1997年の4.7%から1998年の4.4%に改善する。
消費者情緒とビジネスマンの自信は依然堅調で、製造業者は好調な内需と外需から経済の先行きを楽観している。
またMIERのモハメド・アリフ所長(ED)は昨今のMドル相場の軟化は実勢を反映したものではなく、相場は最終的に経済的基礎に基づいて安定するものと見られ、1米ドル2.53~2.57Mドルが妥当な線としている。(NST,STAR,ST,LZ:7/23)
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