1997-07-24 ArtNo.11365
◆<馬>トゥナガ・キャピタル、アチェにセメント工場
【クアラルンプル】原料供給の逼迫を克服し、低コストな生産拠点を確保する狙いから、隣国スマトラ島のアチェに年産300万トンの合弁セメント工場の建設を計画するトゥナガ・キャピタルBhd(TCB)は、短期的な需要拡大に応じるため国内の既存セメント・プラントの生産能力も拡張する一方、予想されるセメント市場の長期的成長鈍化に備え、不動産開発、マルチメディア、航空機リース業への進出も加速している。
TCBのカマル・サリ会長が22日の年次総会後語ったところによれば、アチェ・プロジェクトの投資額は4億5000万米ドルと見積もられ、TCBは50%出資、1999年末の稼働が目指されている。海岸近くの鉱床には、5億トンの石灰岩が存在し、マレーシア工場へのクリンカー供給も確保できる。同社はこのためセメントやクリンカーの輸送船団も確保する計画だ。
TCBはまたジョホール州パシル・グダンの既存工場の年産能力を現在の100万トンから140万トンに拡大する。
シャー・アラム・スタジアム付近に買収した2.83haの土地の開発は、他社と合弁で進めている隣接する23.07haの土地の複合開発計画にリンクして進められる。
TCBはマレーシア航空(MAS)から6800万Mドルで買収したボーイング737をMASにリースしているが、航空機リース・ビジネスの一層の拡張も図る。
最近買収計画を放棄したオーストラリア企業CVIコンピューターズ・インターナショナルPty Ltdとは、70:30の出資率でマルチメディア・コンピューター用マザー・ボードの開発/製造を進める方針で、特にオーディオ/ビデオ会議機能が重視される。同社は今年末までにはマルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)ステータスを申請する計画だ。(MBT:7/22,STAR:7/23)
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