1997-07-19 ArtNo.11304
◆<星>HP社、政府契約獲得でPC市場シェア一躍2位に
【シンガポール】ヒューレット・パッカード(HP)は、シンガポールのPC(パソコン)市場シェアで、地元のIPCや台湾のエイサーを追い越し、昨年の6位から2位に浮上、目下コンパックが占めるトップの座を窺っている。
市場調査会社インターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)アジア/パシフィックの報告によれば、今年第1四半期のHP社のPC市場シェアは12.3%でコンパックの13.6%に肉薄している。HP社のフィリップ・チュア営業担当取締役によると、販売台数急増の最大の理由は政府契約の獲得。政府が情報技術(IT)導入のイニシアチブをとる中で、政府契約はシンガポールのIT市場の主要部分を占めるようになっている。それに加えてパビリオンPCの人気上昇が売り上げ拡大につながった。
シンガポールのPC市場は販売台数ベースで今年は15%の伸びが予想されているが、HP社は150%の成長を目指している。チュア氏は、今年初以来、サーバー販売は60%増、業務用/家庭用PC販売は200%の成長を見ており、目標達成は可能と語った。
これまでハイエンド・サーバーや業務用PCを専門に手がけてきたHP社は、シンガポールのPC市場では目立たぬ存在だったが、今年2月にはフォト・ドライブも付いたホームPC、パビリオンを市場に投入、スモール・オフィス用ベクトラ・ラインと合わせて、月間ほぼ1000ユニットの販売を実現した。
チュア氏はゴールはナンバー・ワンと強気だが、こうしたHP社の攻勢で、コンパックのシェアは17.1%から13.6%に縮小している。(ST:7/18)
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