1995-04-04 ArtNo.1124
◆<馬>ウサハ・トゥガス、米国食品会社メイズ買収に最後の努力
【クアラルンプル】T.アナンダ・クリシュナン氏に率いられるウサハ・トゥガスSdn Bhd(UTSB)は米国の食品/タバコ会社メイズ・プロダクツCoの買収を目指し最後の努力を続けている。
UTSBは2月末にPexcoホールディングズ・インクを通じてメイズ社のウィリアム・ジグラー会長及びスタインクラウス一族が所有するメイズ社の全てのクラスB普通株を1株44米ドルで買収、更に1株40.25米ドルで公開買付を行うと提案した。同提案は3月1日に期限切れとなったが、成立すれば4億3600万米ドルの取引になるはずだった。これに対してフランスの農業関連企業Eridania Beghin Sayは1株40米ドル、総額4億800万米ドルの買収提案を行い、結局メイズ社の取締役会はEridaniaへの売却を決めた。ジグラー会長はこれに対して訴訟を起こし、米国法廷はメイズ社取締役会の決定を支持したが、ジグラー会長は上訴する方針のようだ。1984年に設立されたUTSBはオクラホマ州タルサ拠点のPexcoを通じてナショナル・タバコCo、ワールドワイド・スポーツ&レクレーション・インク、Voiコープ、クロスマン・コープ、FLAオーサピーディック・インク等の米国企業権益を握っている。クリシュナン氏(57)はチャネル諸島ジェーシー登録企業パシフィック・ステーツ・インベストメントLtdを通じてUTSBを支配している。マスコミには余り報じられないが、幅広い人脈を有し大型取引の仕掛人として知られるクリシュナン氏はこの他クアラルンプル・シティー・センターや近くマレーシア初の通信衛星打ち上げを目指すビナリアン社の権益を握っている。(STAR:4/3)
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