1997-07-12 ArtNo.11214
◆<馬>首相子息のMISC権益買収交渉に青信号
【クアラルンプル】マハティール首相の長子ミズラン・マハティール氏は傘下のコンソーシアム・プルカパランBhd(KPB)及び海運会社ディプルダナ・コープBhd(DCB)を通じて、国策海運会社マレーシア・インターナショナル・シッピング・コーポレーション(MISC)の政府持ち分の買収交渉を進めることを、中央銀行から認められた。
同買収交渉が妥結すれば、ミズラン氏はマレーシア運輸業界における指導的地位を確立することになる。
KPBとDCBは10日、クアラルンプル証取(KLSE)に対して、両社株の取引を引き続き停止するよう申請した。MISCはプルウィラ・アフィン・マーチャント・バンクの37%の権益を有するため、MISC権益の買収を図る者は中央銀行に事前認可を求めねばならない。
ミズラン氏は政府が公務員年金基金クンプラン・ワン・アマナ・ペンツェンを通じて保持するMSCの29.35%の権益に対して1株6.50Mドルをオファーしたとされ、もし同価格で取引が成立すれば、買収コストは19億Mドルに達する。しかし公務員年金基金は1994年に同権益を1株7Mドル以上で、中央銀行から購入したと言われることから、アナリストは買収交渉は長引くものと予想している。MISCの収益はこのところ横這い状況が続いているため、ミズラン氏が多額のプレミアムを支払う可能性は薄いと言われる。(ST,BT,STAR:7/11)
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