1997-07-12 ArtNo.11213
◆<星>PCメーカー、法人市場開拓目指し続々値下げ
【シンガポール】法人市場の開拓を目指すPC(パソコン)メーカーの新たな価格戦争の動きがうん釀している。PC大手中、デル、ヒューレット・パッカード(HP)、コンパック、IBMは値下げを既に発表、もしくは近く発表する予定だ。
新たな価格戦争はコンパックが低価格の業務用PCを今月末に市場に投入する方針を発表したのに伴うもの。コンパック・シンガポールのエドウィン・フアン企画担当取締役によると、これは製造/流通プロセスの改善を基礎にしたODM(オプティマイズ・ディストリビューション・モデル)戦略に基づくもので、近くODMの詳細と新価格リストを発表すると言う。
コンパックのこうした動きはデル、HPの値下げを誘発、IBMも競争者の価格にマッチした新価格を導入する意向と言う。
コンパックは法人向けPCに注文生産を導入する方針を決めたが、同方式の効果は既にデルにより立証されている。デルは電話、FAX、インターネットを通じた直販方式により、コストを削減、ほとんど全ての主要市場で90%の成長を達成している。これに対して伝統的なディーラーとリテーラーを通じたマーケッティング方式を踏襲してきたコンパック、HP、IBM等は、過去2年来デルの値下げ攻勢に晒されてきた。
デル・アジア・パシフィックのフィリップ・ケリー社長によると、同社は今年1月以来Plex PCの価格を最大29%引き下げており、一部の製品価格は他社のそれを30%下回っていると言う。(BT:7/11)
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