SEAnews 1997-07-05 ArtNo.11120

【シンガポール】アジア太平洋地域におけるプレゼンス拡大を目指す米国のジェット・エンジン・メーカー、プラット＆ホイットニー(P&W)は、今年末までにシンガポールに地域オフィスを開設する。
Ｐ＆Ｗイーグル・サービシズのJames Taiclet副社長によると、アジア太平洋地域はＰ＆Ｗの年間22億米ドルのエンジン・サービス・ビジネスの3分の1を占め、またシンガポールのサービス施設はアジア太平洋地域ビジネスの3分の1に貢献している。今後アジア太平洋地域売り上げは、同社世界売り上げの半ばを占めるようになる見通しで、今週火曜に調印されたＰ＆Ｗとシンガポール・エアラインズ・エンジニアリング・カンパニー(SIAEC)との合弁契約がこうした成長の鍵になる。
Ｐ＆Ｗはコネチカット州ジョージアとテキサス州サンアントニオに航空機エンジンの解体修理工場を有するが、シンガポールには同社としては初の海外エンジン解体修理工場が設けられる。シンガポール工場は当面中小航空会社をターゲットに解体修理市場の開拓を図る。目下大手航空会社はこの種のメンテナンスを社内で行なっているが、今後こうした状況は変化する見通しだ。
Ｐ＆Ｗ／ＳＩＡＥＣの合弁会社は、域内に同様な修理工場を設ける計画で、例えば中国に中規模のエンジン修理工場を設けることが可能だ。Ｐ＆Ｗは、欧州に同様な工場を設けることも計画しているが、1998年末以前に実現することはない。Ｐ＆Ｗは世界の航空機エンジン市場の75％のシェアを握っていると言う。(BT:7/4)