1995-04-03 ArtNo.1110
◆<比>大統領、相反する検死報告の判定を第三者機関に委託提案
【マニラ】ラモス大統領は1日、シンガポールで殺害されたフィリピン人メイド(デリア・マガ)の検死を第3者機関に委ねることを提案した。
大統領府がこの日発表したところによれば、ラモス大統領は外務省に第3者機関もしくは中立機関に改めて検死を委ねることについてシンガポール政府と交渉するよう指示した。ラモス大統領は「フィリピンの法医学者はマガが男性により撲殺されたとの検死報告を行っており、同報告はシンガポール当局の検死結果と異なる。このため第3者機関に判断を委ねる必要が有る」としている。 一方、フィリピンのラウル・マグラプス元外相は「実際にシンガポールと断交するようなことが有れば、ASEANの団結が損なわれ、フィリピン人の海外における就業にも不利益を及ぼす」とするとともに、「シンガポール政府に同情心が欠ける点は有ったにしろ、不公正が有ったとは思わない」との談話を発表した。(ST,LZ:4/2)
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