1997-06-24 ArtNo.10987
◆<星>AMD、従来型ソケット技術でインテルに挑戦
【シンガポール】インテル・コープはペンティアムⅡパッケージングで新たなスタンダード確立を目指しているが、ライバルのアドバーンスト・マイクロ・デバイシス(AMD)は従来のソケット7技術を踏襲することにより、その市場シェアを現在の13%から30%に拡大する計画だ。
AMDの地域マーケッティング・マネージャー、Vijay Parmar氏によれば、ペンティアムⅡは、高速なマイクロプロセッサーの性能を十分発揮させるために、L2キャッシュとマイクロプロセッサーを1つのカートリッジに収め、同カートリッジを従来のソケット7ではなく、特製のスロット1を通じて、これまたこれまでの66MHzシステム・バスではなく、133MHzバスにリンクさせている。
これに対してAMDはマイクロプロセッサーそれ自体に搭載されたL1キャッシュのキャパシティーを従来の32キロバイトから64キロバイトに拡張すること等を通じて、そのK6チップにペンティアムⅡ並みの性能を発揮させている。同社はシステム・バスの速度も1年内に66MHzから100MHzにアップ、さらに今年末までにアクセラレーテッド・グラフィクス・ポート(AGP)によりK6チップをサポートさせる。
K6は従来のソケット7を用いるためマザーボドの価格も、ペンティアムⅡのそれを100米ドル下回る。AMDの推定では、ソケット7の出荷台数は今年6100万ユニット、98年5800万ユニット、99年3800万ユニットと見積もられる。これに対して、ペンティアム・プロのソケット8とペンティアムⅡのスロット1の出荷台数は今年1500万ユニット、98年3000万ユニット、そして99年にやっと60000万ユニットに達する見通しだ。このためAMDは従来のソケット7技術により、そのシェアを2000年までに30%に拡大することが可能で、2000年以降には新たなオープン・スタンダード技術の開発を図る。またスロット7のクロック・スピードは1999年までに400MHzに達する見通しと言う。(BT:6/23)
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