1997-06-19 ArtNo.10928
◆<星>クリプサル、中国ビジネスを恵州に統合、複数の合弁準備
【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場の電気配線備品メーカー、Clipsal Industriesは広東省恵州に400万~500万米ドルを投じて新工場を建設、中国における製造業務を1999年までに同工場に統合するとともに、アジア域内で複数の新合弁事業を準備している。
クリプサルのK.W.チャウ重役(MD)とビクター・ロー会長が17日語ったところによれば、恵州における6万平米の工場建設は向こう12~18カ月間にスタートする。同社は目下欧州企業と中国における合弁交渉を進めており、こちらも6ヶ月以内に妥結する見通しだ。同事業も恵州の新工場で進められる可能性がある。
中国ではジェネラル・エレクトリック(GE)とのサーキット・プロテクション合弁事業の拡張も計画されている。GEとは他のアジア諸国における新たな合弁も検討している。
クリプサルのオーストラリア系列会社Gerard Industriesの支援を受けたインドにおける新合弁事業も向こう3カ月間に妥結する見通しだ。今年末までにはパキスタンのセールス・オフィスもオープンする。
今月初めに地元や欧米の機関投資家を対象に実施した新株900万株の私募により調達された資金がこれらの事業に充当される。また新製品の研究開発(R&D)と検査施設の拡張に1000万Sドルが投じられる。残りは短期借り入れの返済、運転資金当てられる。
クリプサルは香港、中国、台湾、ASEAN地域を含むアジア市場で業務の拡張を図っているが、こうした拡張コストは私募調達した資金で十分賄える。
電気配線アクセサリーではアジアのトップ2に数えられるようになったクリプサルは、ワン・ストップ・コンセプトに基づき他の製品領域への進出を図っている。これらの新領域にはPVC線渠/備品、回路遮断機、照明具が含まれると言う。(ST,BT:6/18)
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